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2009年5月

2009年5月29日 (金)

「インシテミル」米澤穂信

Photo  求人情報誌に書かれた自給は11万2千円。期間は7日間で一日当たり労働時間は24時間。仕事内容は不明。様々な思惑で応募してきた12人。仕事の内容はただ一つ「24時間監視下に置かれること」ただそれだけ。ところが各々に割り当てられた部屋に入るとそこには古今東西のミステリで使用された凶器が――。

 何で俺はこう殺伐としたハナシに手を出しまくってるのか。というわけで前々から気になっていた米澤穂信の本。Amazonで購入。しかし近所で扱ってないなあこの作家。面白いんだけど。

 古典的にも程がある「館モノ」。しかも閉じ込められた場所の名前が「暗鬼館」。作中の凶器の紹介の中でこれでもかとばかりに出てくる古典的ミステリの数々。もちろん狙ってやってるんだろけど、確かに現代風に館モノをやろうとしたらこういう突拍子もない設定しかないのかも。

 この作家の物語の構成力は古典部シリーズで十分承知していたので大変期待していた。そしてその期待は裏切られなかった。お遊びでこういう話をやりつつも中身は至ってマジメ。よくできたミステリだと思った。舞台の設定上「密室」を作り出すことが不可能になってるので、たまにある「それ絶対実現不可能だよね」と言いたくなるような非現実的なトリックもなく、かといって一発で誰が犯人か分かるほどペラいハナシでもなく。冒頭の小さな伏線が、ラストで意外な方向から繋がってくる。流石だなあ。

 設定がトンデモなだけにオチが付け辛いのか、ちょっと拍子抜けのラストなのはご愛嬌。久々にミステリっぽいミステリを読んだなーと思った。高い金払ってハードカバーでよんだ甲斐があった。ただしばらく殺伐としたハナシはいらないなあとも思ったり。

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2009年5月26日 (火)

「シークレットゲーム -KILLER QUEEN-」クリア

Photo_3  閉鎖された廃墟。そこに閉じ込められた年齢性別バラバラの13人。首には絶対外れないように仕掛けの施された首輪、そして傍らにはトランプを模したPDA。各々のPDAには首輪のロックを解除しこの廃墟から生きて脱出するための条件が表示されており、その条件とは「最後まで生き残る」「他の12人全員の死亡」「ある特定のカードの人物を殺害」「一定数の首輪を集める」「一定数のPDAを集める」など様々。タイムリミットは72時間。時間内に条件が達成できなかった場合は廃墟内のトラップが首輪に反応し発動、殺される。果たして最後まで生き残るのは誰か――。

 久々のヒット。面白いです。元々同人ゲでPS2に移植されたシロモノで、当然エロシーンは全カット。シナリオ数は4つ。ただの殺し合いならまだしも、そこで共闘の余地を作りキャラ同士の疑心暗鬼を煽るストーリーは中々に悪趣味。「CUBE」に登場人物同士の命の遣り取りをプラスした感じか。選択肢はいっさい存在しない完全な紙芝居ゲーム。それをゲームと呼んでいいのか、と思いきや、「BETシステム」というシステムがこの作品をゲーム足らしめている。これ要するに「シナリオ内でどのキャラクターが最後まで生き残るかを推理して金を賭ける」という単純極まりないルールなんだけど、ただのオマケ要素と思いきやなかなか斬新なオチが待っていた。いやこれホント悪趣味なゲームだわ。一応褒めてます。

 ただ難点がヒトツ。これ貴志祐介の「クリムゾンの迷宮」とプロットがダダ被り。最初のシナリオの中盤あたりでそれに気付いてしまったためオチが読めてしまったのは残念。まあオチが分かっていた上で楽しめたのだから、このゲームの完成度が相当高いと言えるのかも知れんが。

 サスペンス物が好きな人、ギャルゲエロゲに抵抗がない人には自身を持ってオススメする。そんな人はここの読者層で一人しか思い浮かばないが。あと手を出そうと考えてる人がもしいたら、上記の貴志祐介の小説は絶対読まないことを強く推奨。

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2009年5月23日 (土)

アニメハルヒで消失が始まったって話

 どうせ見れないけど。しかし事前に何の情報のリリースもないままいきなり突入ってなんていい度胸か。さすが京アニ。

 クオリティも京アニ作成だけあって相当高いとのことだしすっごい見たいんだけど。DVDを買えということか。今年の秋くらいには出るのかな。1期は全部レンタルで見たけど、今回は買っとこうと思う。楽しみですな。あといい加減に原作の続きを書いてください。

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「さよならピアノソナタ」杉井光

Photo

 コレと同じ作者の書いたお話。ダメ主人公に懲りてたはずなのに何故か買ってしまった。左は一巻表紙。なんかこう表紙を見ただけで買うのを躊躇うような萌えオーラがダダ漏れ。実際買う時もちょっと勇気を振り絞って購入。

 わかっちゃいたけど典型的なボーイミーツガール物。ギャルゲフォーマットから一歩もはみ出さずに書かれてる。前作同様ちょっとありえないくらいうざったく、なんでモテるのか理解に苦しむダメ主人公と、幼馴染(♀)、先輩(♀)、ツンデレ(♀)の四人がバンドを組んであれこれした挙句にツンデレとくっつく。ただそれだけ。典型的すぎて感心するほどのお約束とご都合主義に彩られた話。

 主人公以外の登場人物の描写はヒロイン含めてまあまあ魅力的な分、主人公のウザさが凄まじい。いやこれちょっとすごいわ。なんでここまでダメダメに描けるのか真剣に作者に尋ねたい。まあ前作同様、そうしないと物語があっという間に閉じてしまうんだが。全四巻構成のうち、3巻までは殆ど話が動かず、主人公の愚鈍さをこれでもかという位描いた上で、最終巻のクライマックスにつないでる。このクライマックスの描き方も使い古された感ありまくりだが、それを言うのは野暮極まりない。俺的にはオッケーでした。

 他人には勧めない。お手軽に萌え成分を補充したい時にはちょうどいいかも。あと挿絵を書いてる人はエロゲの原画も手がけてる人らしく、カラー絵はなかなかのエロさだったがそんなものはこれを買う人間は誰も求めてないと思う。

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2009年5月13日 (水)

ラーメン道中記その2「伊駄天」

 前エントリの続き。こっちが平日を満喫しようプロジェクト。やたら最近評判いい。場所は藤枝中央郵便局向かい。今回は一人で突撃。

 なんでもオーナーが元イタリアンのシェフだったとのこと。「韋駄天」ではなく「伊駄天」なのはそういう理由か。知らんけど。まあ店の名前はとりあえず何でもいいんだが。平日だというのに中々の盛況。待たされずに済んだのでまあ良かったんだけど。とりあえずベーシックに醤油味をチョイス。

 正直ちょっと期待して行ったのだが、出されたものを見てちょっと唖然。漂ってくる匂いはラーメンのそれではなく明らかに蕎麦。なんか三つ葉とかのっかってるし。前回行った店のラーメンを遥かに凌駕する強烈な魚介の出汁の匂い。スープを一口飲んで確信した。これはラーメンとは明らかに違うものだ。

 またタチの悪いことにスープ以外の麺とかチャーシューとか煮玉子とかは結構いい感じなので余計に脳が混乱する。俺はいったい今何を食ってるのだろう、と自問自答すること15分。何か敗北感を抱えながら店を出た。

 もちろん味の好みなんて人それぞれだから別にいいんだが。最近のトレンドってみんなこういう味なの?確かに化学調味料まみれの味付けのラーメンよりはヘルシーなイメージだが、世のラーメン好きは皆が皆こういうのを求めてるのだろうか。なんか県外からもわざわざ食いに来る人がいるとかいう話だけど、俺はどうやらここの客ではなかったらしい。花月のラーメンマジ最強とか思ってる俺は味覚をヤラれてるのかもだ。

 というわけで完膚無きまでに敗北感を味わった。あっさりしたのが好きな人や、蕎麦が食いたいのに家の近所10㌔範囲内に蕎麦屋がない人とかには自信をもってオススメする。

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ラーメン道中記「千の蔵」

 平日休みを満喫しようプロジェクトその3。とか言いつつ行ったのは日曜日だが。

 というわけで先日の日曜日。女性同伴で(お付き合い頂きどうもでした私信)以前からちょっと気になってた「千の蔵」なるラーメン屋に行ってきた。場所は150号線の広野交差点(大崩方面からの道と合流するとこ)を安倍川駅方面に向かう道中の西から向かって左側。予備知識いっさいなし。昼過ぎくらいに到着し、店内へ侵入。

 魚介系の出汁を効かせた豚骨ベース、とでも言えばいいのか、結構さっぱり。焼豚はかなり煮込んであってマーヴェラス。魚介系スープはどっちかってと苦手なんだけど、このくらいならまあ。美味と言える。ただ麺がえっらい細い。見た感じどこから見ても素麺としか思えない。ラーメンを食ってるという認識が感覚的に否定される。あれは何か別のものだ。

 総じて食って損したとは思わなかった。わざわざまた行こうと思うかはちょっと微妙だけど、あっちに用があってついでに、くらいならまた行くかも。ただ店員のオバちゃんをもちっと教育しといて頂きたい。俺等の注文を違うテーブルに持ってくだけならまだしも、俺と同行者がそれぞれ注文した醤油と塩の区別がつかず厨房に聞きに戻ってたり(見た目殆ど変わらず。お互いに味見してみたら味の違いもイマイチ分からず。同行者も同じようなこと言ってたし、厨房にオーダー出す際に間違えた疑惑アリ)同行者のラーメンにレンゲ付け忘れたりと中々のイヤガラセっぷりだった。一見さんは必ず通らねばならない試練とかそういうあれなのか。

 とりあえず当分色々食べ歩きでもしてみようかなと。ヒマな人がいたら付き合っていただけるとありがたいです。当然ワリカンで。

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2009年5月 8日 (金)

「アキハバラ@DEEP」石田衣良

 読書感想文ブログかウチは。まあそれはともかく。

 とりあえず映画化された、「池袋ウエストゲートパーク」の原作者が書いた、原作者がたまに平成教育予備校に出てた、程度の前知識はあった。そこそこ人気らしいし、ちょっと期待しつつ購入。

 『アキハバラで出会った5人のヲタクと、コスプレ喫茶の看板アイドル。彼らは6人でベンチャービジネスを立ち上げ、高度なAIによって人間並みの知能、感情を持つ画期的なサーチエンジンを開発した。しかしそのサーチエンジンに目を付けた悪名高きIT企業の社長にデータを丸ごと強奪されてしまう。ヲタクの誇りをかけた「明るく楽しいテロリズム」による奪還劇は成功するのか?』適当にアオリをいれたあらすじはこんな感じ。

 そして裏切られた。えーっとこれ何で映画化されるほどの人気なの?500ページオーバーの量があって、登場人物が誰一人として印象に残らない。というか登場人物の行動の動機に必然性がまるでなく、展開が全てご都合主義で、主人公達が出会って結束していく過程の描写が徹底的に足りない。悪徳IT社長の変態趣味も、その弱みに付け込むみたいな伏線でもなんでもなく、単純にワルモノ属性を付けたかったのかも知れないが蛇足もいいところ。データ強奪、奪回の手段にしても、鮮やかなクラッキングとかそういう王道な方法でないのはともかく「空き巣に入って物理的に筐体ごと盗み出す」「格闘技の訓練をして本社ビルに殴り込みをかける」とか斬新過ぎて唖然。ソーシャルハッキングこそ単純にして最良の手段というアンチテーゼかも知れない。違うかも知れない。

 あと主人公グループの内一人が結局最初から最後まで何もしなかった(AIの名づけ親になったくらい)とか、イチイチ挙げればキリが無いが、なにより不満なのは「主人公達のヲタ描写が圧倒的に足りない」ことか。テレビで面白おかしく報道されているヲタの表層的な部分しか見えない。主人公達が単にアキハバラが好きな外見がダサい人以上の何者でもない。少なくとも俺にはこの小説の主人公達は全くヲタには見えなかった。例えは古いが「七人のおたく」の時にあった偏執的な描写がすっぽし抜けてる。俺の中の「ヲタ」の定義が違ってるのかも知れないが。別にそうならそうで全く構わないが。

 ともあれこれはダメでした。勝ち負けで言ったら負け。わりと大差で。

 (追記 Amazonのカスタマーズレビューを見てみると、やはりというかなんというかすっぱり評価が分かれている模様。同じようなことを書いてるヒトタチが結構いて、ちょっと面白かった)

 

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2009年5月 3日 (日)

『「死刑囚獄中ブログ」是か非か アクセス急増、広がる波紋』

 へえ。こんなのがあるとは知らなかった。なんかこういう話題は人によって様々な宗教があるだろうから下手に触れるとややこしいことになりそうだけど。どうせごくごく限られた人しか読んでないようなこの場所でそんな心配は杞憂だと気づいた。お留守番の暇つぶしその2。

 まず大前提として、俺は死刑大賛成派という立場を明確にしておく。むしろ反対派の言うことが理解できない。冤罪の危険性?それは死刑に限ったハナシじゃない。万引きだろうが痴漢だろうが立ちションだろうが、罪の大小とは全く関係なく他人を犯罪者として裁く以上、そもそも人間が人間を裁く以上、冤罪の可能性を認めた上で可能な限り正当な判断を下すしかないのは当たり前。「死刑を執行した後に冤罪が発覚しても取り返しがつかない」という能天気な主張もよく見るが、だったらいっそ裁判を神社でやりゃいいんじゃね?全知全能のカミサマが裁くのなら納得するだろう。そもそも死刑廃止ということはある意味犯罪者からしたら「何やらかそうがとりあえず死ぬことはない」という無敵のジョーカー以外の何者でもなく、警察の治安維持能力が一気に低下するのは明白。何しろ逃走の為に警官の1人や2人殺そうが自分の命は確実に保証されてる。最悪その場合、警官の手で「法によらない現場処刑」が横行するんじゃないか。冤罪の危険性にばかり目が行く人は、「刑法の犯罪抑止力」をどう思ってるのか是非聞いてみたい。

 俺の感覚としては、死刑囚の心境を世間に発信する、という行為そのものに意味が無いとは言わない。むしろサンプルがこの人だけだというのは勿体無いくらいに思う。俺は現状人を殺すより殺される側にまわる確立が高いとは思うけど、ちょっとしたことで殺意が芽生えるかもしれない。そのときに死刑囚の現実を知っていることで、それが自分への抑止力になるかも知れない。殺人の動機を知ることで、自分が誰かから殺害対象にされる可能性を回避できるかも知れない。体験できない出来事は伝聞によって得るしかないわけで、そう考えるとこういう文章には意味がある、とは思う。

 けど記事の中でこの管理人も言ってるように、「死刑廃止論者の材料になるのが危惧される」とか「裁判員制度の導入にあたり(減刑の方向で)判断に補正がかかる」とかは無いんじゃないか。そもそも「もっと厳罰化を!」っていう意図から出てきたとしか思えない。裁判官への安易な不信感の結晶であるところの裁判員制度なぞ、ドシロートが法を運用するという、冷静に考えたら中世の公開処刑となんら変わらない制度だと思うんだけど。むしろ「目には目を」思想にブレーキをかけるのが難しいのが現状では。このブログを読んだ人間が何を思うのかなんざそれこそ人それぞれなんで分かるわけがないが、少なくともこの記事を書いた記者の心配は杞憂もいいとこだろと思う。

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職場で更新

 世間が大型連休だ、行楽だで渋滞中に突然便意に襲われ、あえなく車中でペットボトルで用を足したりあるいは漏らしたりしてる(知らんけど。でも絶対いると確信)この時期、俺は職場で1人きりでお留守番。まあ別に予定とかないからぜんぜんオッケーなんだけど。

 しかしまあヒマ。ヒマすぎて死ぬ。死にたくないので更新なぞしてみる。ってここまで書いてたら客が入ってきた。なにしろ異動間もないので碌な応対もできず、連休明けたらまた来い、と丁重にお帰り願った。おちおち寝てもいられねえぜ。(寝るな)

 どうせ書くことも無いので全く暇つぶしにもならんのだけど。最近まともに更新できてなかったし、エントリを稼ぐためだけの更新だけど気にしない。稼いだところで何がどうなるわけでもないが。とりあえず出勤時、電車(JRでなく私鉄)に乗ってた客が俺を含めて二人しかいなかったという事実。ゴーストタウンかここは。ちょっと面白かった。それ以上に切ないけど。

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2009年5月 1日 (金)

恋がしたい

 ってすごいタイトルだなコレ。帰宅途中で友人とばったり出くわし、そのまま夕食兼アルコール補充に行ったのだが。

 どうも友人はここ最近熱烈に片想いを謳歌しているらしい。個人情報保護のため詳しくは触れないが、とりあえず一回り(下に)歳の離れた女性に想いを寄せているらしく、最近バイオリズム的に下降期とのことで凹んでいる模様。

 なんというか傍から見ている人間の意見としては「楽しそうでいいですね」と言うしかないんだが。この歳で中学生日記も真っ青の悩みを抱える友人を見て、皮肉でもなんでもなく真剣に羨ましいと思ってしまった。

 現状、恋愛のメリットとデメリットを天秤にかけたとき明らかにデメリットが先に立つ俺には異常に眩しく見えた。ここを知ってる友人なので念のため断言しておくが、ギャグとか皮肉とか一切無しでそう思う。あと誤解なきように言っておくと別に俺は恋愛を忌避しているではありませんよ念のため。単に俺の外見及び性格上の問題が深刻なだけで。

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